taotrooper: It's a polar bear dancing the hula; your argument is invalid (Default)
Kiri ☂ ([personal profile] taotrooper) wrote2004-04-01 12:05 am

Four

【~つくろう~】


侑子とクロウは別の家に住んでる。

モコナは侑子の家にいる。
ソエルとラーグ。二人、いっしょにいる。
ときどき、クロウのお家に遊びにいく。

ユエとお昼寝したりする。
ケルベロスと追いかけっこもする。
クロウと侑子といっしょに、おしゃべりもする。

クロウが優しい声で教えてくれる。
「ソエル。ラーグ。
 二人はそれぞれ出来ることが違うから学ぶことも違うんだ」

そうなんだ。
ソエルは何が出来るの?
ラーグは何が出来るの?

「それはこれからゆっくり教えていくわ」
侑子が笑顔で答えてくれる。
うん。
モコナ、がんばる。

「明日から勉強を始めましょう」
じゃあ、今日は遊んでていい?
「いいよ。でも、危ないことはしないようにね」

はーい。
二人で遊ぼう。いっしょに遊ぼう。


そうだ。
クロウがいつもいる部屋に行こう。
クロウはあの部屋で色んなものを創るんだって。

二人で創ろう。
クロウと侑子にあげるもの。

プレゼント。お耳のこれ。
二人にもらったから。

ソエルとラーグで、二人にあげよう。


何がいいだろう。


きれいなものがいい。
きれいな色の。
きれいな音の。

きれいなもの。


つくろう。
二人で。

つくって、侑子とクロウにあげよう。
二人とも、喜んでくれるかな。


 

【~プレゼントは~】


「・・・モコナ」
なあに? 侑子。プレゼント、どうだった? 
「プレゼントはとても嬉しかったんだけどね」
良かった。モコナもうれしいよ。クロウ。


「でもこれ、一体、何を混ぜたの?」
クロウの部屋にあったもの、いっぱいいろいろ。

「なるほど。
この紫でげるげるしてるものは、クロウの部屋でつくったものだったのね」
げるげる?
「ああ。エーテルを入れちゃったんだね。それでか」
えーてる?

「それでか、じゃないわよ。この紫のやつ。なんだか生体反応はあるし、しゃべるのよ」
モコナ達がつくったの、お話するの?
「うん。なんだか微かに聞こえるね。声が」
なんて言ってるの?

「『はやく人間になりたーい』、って」

???

それっていいこと?
悪いこと?

「とりあえず。モコナ達は悪くないわ。そんなものを部屋に置いておく、クロウが悪いの」
「混ぜなかったら危険のないものしか置いてないよ」
「だとしても悪いのはクロウよ」

侑子とクロウはお話してる。
なんだか難しいお話みたい。

でも、じっと見てたら二人ともくるって振り返って。

「有り難う、モコナ」

って笑ってくれたから。

良かった。
って、ソエルとラーグ、二人で顔を見合わせて、えへって笑ったんだ。



また、プレゼント創るね。クロウ、侑子。

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